手奇塾のブログ

大人も知らない各社歴史・公民教科書の違いをわかりやすく徹底比較します。

「最門司さくらの憂国日記」【手奇塾】バイデン大統領の発言「中国は、2035年までにアメリカを支配すると考えている」

 

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バイデン大統領は、平成3年5/28、夫人と一緒にバージニア州ハンプトンの、ラングレー陸・空統合基地に立ち寄った際に、兵士たちの前でメモリアルデーの演説をしました。その中で「中国の独裁政権は、迅速な決定を下すことができるため、中国は、2035年までにアメリカを支配すると考えている」と発言したとFoxニュースは伝えています。同時に、世界は独裁国家と民主主義国家の戦いが始まっているとも述たそうです。 コメント欄にこのフォックスニュースの記事のURLを張っておきます。興味のあるかたはご覧ください。

https://www.foxnews.com/politics/biden-china-own-america-2035

アメリカを中国共産党が支配するとは具体的にどういうことなのでしょうか。サイレント・インベージョン、目に見えぬ侵略という本が参考になるかもしれません。アメリカでは共産主義は非合法ですが、BLMの創設者の二人は、自らを共産主義者といっています。いまでは社会主義はほとんど共産主義と同じと考えてもよいといわれていますが、元国連大使のニッキ・ヘイリーさんも2020年は、アメリカは、社会主義が主流になった年です、とツイッターでおっしゃっていました。どうですか。中国がアメリカを支配するとは、荒唐無稽なことではないことがわかります。

オーストラリアのクライブハミルトン氏がお書きになった、サイレント・インベージョン、目に見えぬ侵略という本は、中国がどんな方法でオーストラリアを支配しようとしたかを明らかにした本です。この本によって世界的な中国の影響力行使のネットーワークが明らかにされたのです。でもおそらくそれは氷山の一角かもしれません。本来秘密工作のネトワークは、なかなか表には出てこないからです。スパイ組織網が発見されても、敢えて公表せずに泳がしておく場合が多いからです。アメリカも日本も、オーストラリアと同じように目に見えぬ中国の侵略を受けているはずです。これは別に新しいことではありません。昔からある謀略で、かつては日本も近衛首相のブレーンの中に元朝日新聞の記者、尾崎ほずみやゾルゲなどソ連のスパイが入り込んでいました。尾崎や朝日が鬼畜米英と国民を煽ったのも事実です。今ではフランクリンルーズベルト政権にもソ連のスパイがいたことが明らかになっています。

 この本の日本語版の前書きには、日本では、数千人に上る中国共産党のエージェントが活動している。影響力のある、財界人、政治家、役人、ジャーナリスト、芸術家などを訪中させて、中国の友となるよう育てるのだ。やがて彼らは、北京を怒らせるようなことは、何であっても日本の利益にはならない、と主張し始めると書かれています。みなさん思い当たるようなことはありませんか。

中国のジェノサイド認定や人権抑圧非難決議を、わが国の国会ができないことと関連があるのでしょうか。わが国の国会議員の中にもODAで利権を貪った旧竹下派(現・平成研)は、今も公明党と共に中国の言いなり。中国に毅然と対峙できる指導者は誕生するのか、とおっしゃる保守の論客もいらっしゃいます。これらのことは今のアメリカにも当てはまることでしょう。トランプ政権は、中国がアメリカの技術を盗み、アメリカ人の雇用を奪ったとして、これまでにも、ファーウエイなどの通信機器の使用を禁止したり、同社への輸出を禁止したりしました。また、孔子学院の閉鎖を宣言したりしています。ヒューストンの中国総領事館もスパイ活動をしていたとして閉鎖させてしまいました。トランプ前大統領や、ポンペイオ前国務長官が禁止や規制をした、対中国政策をみれば、中国がアメリカにどのような浸透工作をしていたかよく分かります。例えば

これで2035年までに中国がアメリカを支配することなどとても考えられなかったのですが、トランプ大統領は、昨年ホワイトハウスを去りました。トランプ政権からバイデン政権に代わっても表向きは、トランプ大統領に続き、中国に対する規制を継続したりしていますが、実際には中国は息を吹き返しています。中国経済は、コロナでも輸出が再び好調で、ドルを稼いでいます。またなぜか、香港経由でドル資金を借りるのに、国際金融資本家が手を貸しているそうです。これらが中国の軍備増強に大いに役立っているともいわれています。国際金融資本家とは何かについてはコラムにURLを掲載してあります。

バイデン政権は、ドル・元交換を禁止することができますが、これらを見て見ぬふりをしているといわれています。これはいったいどういうことでしょうか。バイデン政権はトランプ政権とは違って、中国が国力を増強することを妨げようとしていません。相手はアメリカを支配すると考えているのにです。この謎を解くカギは、この国際金融資本家という特別な超大金持ちたちです。彼らの中には、ある時は共産主義者、ある時は大資本家という二つの顔を持った者もいるそうです。大統領選挙ではキングメーカーと言われたりもします。グローバリズムの裏の顔は利益を最大にするための市場の独占ですし、共産主義は政治の独占です。金融と政治を同時に独占することが最も効率よく、最も安全に資産を増やすことができるのでしょう。彼らと、彼らの手足の人間以外は、自覚がないうちに経済的奴隷となるわけです。アメリカ大統領でさえ彼らの手となり足となっているのかもしれません。彼らがかつて大陸市場から日本を排除し、満州内モンゴルチベットウイグル、つまり東トルキスタン中国共産党に渡したと考える人もいます。今度は南シナ海、香港を彼らに渡し、次は台湾、尖閣を中国に渡そうとしているのでしょうか。そして彼らは、2035年までについにアメリカをも渡そうと考えているのでしょうか。もしそうだとしても、それに対し猛反対する人々も世界中に大勢いるはずです。自由世界は、台湾・尖閣を守ることができるでしょうか。米インド太平洋軍のデービッドソン司令官が3月9日、米上院軍事委員会の公聴会で、6年以内に中国が台湾を侵攻する可能性があると証言しました。その時は、軍事作戦上、先島諸島尖閣諸島人民解放軍による占領の危険にさらされるかもしれません。中国の3隻目の空母は、スキージャンプではなく、電磁カタパルトの全通甲板で、今年21年には進水する予定だそうです。25年までに実戦配備が可能になると言われています。核兵器搭載潜水艦も増やしているでしょう。国際金融資本家たちには、国家も民族も関心がなく、グローバリズム、つまり共産主義が理想で、今後彼らの理想が実現して、アメリカまでもが共産主義国になるのでしょうか。それともトランプ前大統領や、同盟国がそれを拒否するのでしょうか。ロシア革命以後、全体主義自由主義の戦いは、まだ終わっとぉらず、今も続いています。そして国際金融資本家たちの力は衰えていないのです。

「教科書検定は機能しているか」【手奇塾】 東条英機元首相や部下の樋口少将らの満州鉄道によるユダヤ人避難民救出

東京書籍の杉原千畝「命のビザ」は、生徒が誤解する表現ではないのか

今回は、東条英機元首相や部下の樋口少将らの満州鉄道によるユダヤ人避難民救出のお話です。

古い東京書籍の中学歴史教科書には、杉原千畝「命のビザは載っていませんでした。ところがマスコミが杉原千畝の功績をたたえるようになると、なぜか申し合わせたかのように教科書に載るようになったのです。東京書籍の命のビザには、次のように記述されています。第二次世界大戦のさなかの1940年7月、ポーランドユダヤ人が、ナチス・ドイツの迫害から逃れるため、ソ連と日本を通過してアメリカに渡ろうと、リトニアの日本領事館に押し寄せました。領事代理の杉原千畝は、ドイツと同盟関係にあった日本政府の意向を無視して、1か月余りにわたり、寸暇を惜しんでビザ(査証)を書き続け、約6000にんもの命を救いました。杉原の人道的な行為は、同様に多数のユダヤ人を救ったドイツ人実業家の、オスカーシンドラーと並んで国際的に高く評価されています。

 実はそれより2年前、1938年、昭和13年12月6日に、五相会議、今の閣議で、ユダヤ人対策要綱、通過査証つまりビザの発給や本邦滞留避難民への措置など,日本政府は、極東におけるユダヤ人避難民にどのように対応するか、方針をすでに定めていたのです。さらにその1年前、昭和12年12月、満州国ハルビンで第1回極東ユダヤ人大会が開催されたのです。もともとハルピンにはロシア革命から逃れてきた多くの白系ロシア人ユダヤ人が移住していたからです。

ユダヤ人対策綱領)

自由社の教科書は、237ページで次のように記述しています。日本はドイツと同盟を結びましたが、ユダヤ人の迫害には同調していませんでした。1938年(昭和13年)3月ソ連満州の国境にあるシベリア鉄道のオトポール駅に、ナチスドイツに迫害され、ビザを持たずに逃れてきた、ユダヤ人難民の一団が到着しました。当時日本はドイツと友好関係にありましたが、知らせを受けたハルピン特務機関長の樋口喜一郎少将は、日本の国是であった人種平等の理念から、これを人道問題として扱い、満鉄に依頼して救援列車を次々と出し、上海などに逃げる手助けをしました。ドイツは、外務省を通じて抗議してきましたが、関東軍参謀長の東条英機は、日本はドイツの属国ではないとして、部下である樋口の処置を認め、ドイツからの抗議をやり過ごしました。これによって1万1000にんのユダヤ人の命が救われました。この出来事は昭和13年3月ですから、五相会議でユダヤ人対策要綱が閣議決定される9か月も前の出来事です。ここで少し説明をしますと、ハルピン特務機関とは、将校、下士官を含め1千人以上の大きな組織で、いまでいう調査会社や宣伝会社を併せたような軍の組織と言ってもよいでしょう。樋口少将は、昭和12年12月、満州ハルビンで、先ほどのべました、第1回極東ユダヤ人大会を開催させました。おそらく実務は、部下のやすえ大佐がおこなっていたのではないでしょうか。

 杉原が、閣議決定から2年後に、多くのユダヤ人を救ったのは事実です。しかし、東京書籍の記述の問題点は、日本政府の意向を無視してという部分です。すでに2年前に日本政府のユダヤ人に対する方針は決定されていて、しかもそれ以前に東条英機、樋口少将らによるオトポール駅に非難してきたユダヤ人1万1千人救出の前例があるわけです。杉原は、日本政府の一定の基準を満たしているユダヤ人という方針に反し、全てのユダヤ人にビザを与えたことが、政府の意向を無視してという記述になったのでしょうか。しかし、これはあたかも当時の日本政府は、ドイツと同じようにユダヤ人を排斥し、ビザを発行しない方針であったかのように、意図的に生徒に誤解させる記述ではないでしょうか。繰り返しますが、それにしてもなぜ文科省は、東京書籍に検定意見を付けないのでしょう。 しかも、ネット上ではいまだに、外務省訓令を無視してビザを発給し続けた杉原は、戦後の1947年、外務省を辞めさせられている。外交官としての名誉回復は、実に44年後の1991年であったなどというウソがまかり通っています。外務省のホームぺージは、次のように説明しています。杉原が、勇気ある人道的行為を行った。そして杉原への懲戒処分はなく、カナウス領事館引き上げ後も7年間勤務し、その後、47年に依願退職している。これでウソが明らかになります。山下輝男氏のブログ、上海租界地での対応、大塚惟重これしげ海軍大佐を紹介します。上海にドイツ・オーストリアユダヤ人が流入したのは、ナチスオーストリアを合併した1938年秋であり、イタリア商船コンテ・ビオレ号から上海に上陸したのが最初である。当時、ユダヤ人が希望する米国等は、ビザ発給が制限されており、実態的には入国拒否に近かった。非人道的行為まであったという。そうした中で、入国ビザなしに上陸できたのは世界で唯一、上海の共同租界、日本海軍の警備する虹口(ホンキュー)地区だけだった。海軍大佐の犬塚惟重は、日本人学校校舎をユダヤ難民の宿舎にあてるなど、ユダヤ人の保護に奔走した。彼は戦後「日ユ懇談会」の会長を務めた。日本政府の有田外相は、ハルピンのユダヤ人指導者アブラハム・カウフマン博士を東京に呼び、「日本政府は今後ともユダヤ人を差別しない。他の外国人と同じに自由だ」と明言した。1939(昭和14)年夏までに、約2万人のユダヤ難民が上海の「日本租界」にあふれるに至った。以上のことが歴史的事実であることは、ユダヤじんのラビ・M・トケイヤー氏が書いた、ユダヤ製国家日本でもあきらかです。翻訳は加瀬英明氏です。ここには、全世界がユダヤじんをみすてていた時、救いの手を差し伸べてくれたのは日本人だけだったとかかれています。68ページ、あのころの日本で、ユダヤ人は一人として、不当な差別をうけなかった。一行は日本につくと兵庫県庁から麦粉むぎこの特別配給を受けた。神戸からパレスチナ行きの船に乗ると、ふ頭に日本の男女が現れて手製のダビデの星、後のイスラエル国旗を振りながら、ヘブライ語ユダヤの歌を歌ったうえで、蛍の光を合唱した。船上のユダヤ人たちは、ヨーロッパと日本があまりにも違っていると思って全員がほおを涙で濡らしたと回想している。このように書かれています。東京書籍の記述がどんなに不正確で日本を貶めようとしているか、もう皆さんはわかりますね。樋口中将は、占守島の戦いや、アッツ島玉砕、キスカ撤退の総司令官でした。戦後、占守島の戦闘で大損害を出し、北海道を手に入れることができなかったソ連は、札幌にいた樋口中将を戦犯として引き渡すよう要求したのですが、世界ユダヤ協会が米国防省を動かし、GHQソ連の要求を拒否したのです。今日、エレサレム中心地に楕円形をした三階建ての建物が建っています。この建物の中にゴールデンブックが展示されているそうです。この中にはユダヤ民族が暗い試練に立たされていた時に、多くのユダヤ人を救った三人の日本人の名が記されています。その中の二人の軍人が、樋口喜一郎中将とユダヤ協会と親交のあった部下のやすえのりひろ大佐です。もう一人が杉原千畝氏です。樋口中将の地元では最近銅像建立計画があるそうです。著者のM・トケイヤー氏は、東条英機元首相もユダヤ人と親しくなっていたら、ゴールデンブック入りしていたはずだとお書きになっています。日本人とユダヤ人との関係は弥生時代後期の第15代応神天皇まで遡ることができると、国史学田中英道先生はおっっしゃっています。

最門司さくらの憂国日記。今回はミサイルの時代の専守防衛は、国民の命を犠牲にする


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5月10日夕刻突然ハマスはロケット弾を発射、イスラエルアイアンドームシステムで迎撃。

 自衛隊は、軍隊ではないと多くのひとがおっしゃいます。しかし、それはほとんど意味がありません。大事なのは自衛隊が、国民の命を守れるかどうかです。

 敗戦の時、この戦闘により、北海道を守ることになった、日本領土最北端の占守島(しゅむしゅとう)の闘い、そして日本政府の停戦命令に背いて、最後の邦人が列車に乗って北京に脱出するまでよくソ連軍と戦った在蒙日本軍5千人。どちらも勝ち戦といってよい戦闘でした。しかし、満州の日本軍は、邦人保護を忘れ、武装解除に応じたため、多くの日本人が犠牲となり、大変苦しい経験をしました。私たちはこれからもこれらのことを忘れないようにしたいものです。

 

令和3年5月10日夕刻から、イスラエルパレスチナ自治区の一部、ガザ地域から、イスラム原理主義組織、ハマスがロケット弾で、イスラエルの都市テルアビブやベングリオン国際空港の周辺を集中的に攻撃しました。その日だけでロケット弾は、800発にのぼったと報道されています。一度に1ぱつか2発のロケット弾を発射し、5分で130発のロケット弾を打ち上げたそうです。ロケット弾カッサムの射程距離は、約10kmと短いのですが、その製造費は、1発僅か800ドルと言われています。誘導装置がついていませんから、ロケット弾はどこに落ちるかわかりません。これもイスラエル市民の恐怖を増幅させたことでしょう。この第一日目の攻撃で、女性ひとりをふくむ3人が犠牲になったと報じられています。

一方わが国は、自衛隊は、軍隊ではないと多くのひとがおっしゃいます。なぜならば日本国憲法には、わが国は外国と言い争っても戦争はしない、そのための戦力は持たないと書かれているからです。憲法前文には、平和を愛する、周りの国の人々を信じなさい、そうすれば戦争は起こらないので我々国民は安全ですと書かれています。これは、言い方をかえれば、羊のようにおとなしく周りの国に、何を言われてもしたがいなさいということでしょうか。イスラエルに日本の憲法をみせて、日本の憲法にしたら、平和になりますよと話したらどうでしょうか。おそらくボコボコにされてしまうかもしれません。そうでなくても、お前は、きちがいかと相手にされないでしょう。これは安倍前首相が国会で、ミサイルの第一撃は甘受しなければならないと答弁した音声です。お聞きください。

 

次は、沈黙の艦隊専守防衛とは何かについて語っています。故人の川口かいじさんがお書きになった「沈黙の艦隊」というアニメです。youtubeでテレビ版アニメをみることができます。専守防衛は、現場の自衛官や国民を必要以上に危険にさらすのではないかと疑問を投げかけています。

 

先ほどの、なぜイスラエル国民は怒るかもうおわかりですね。ハマスが発射するロケット弾攻撃に対して、イスラエルは、反撃をしてはいけないことになるからです。もちろんイスラエルは、打たれたら必ず反撃をし、これ以上ハマスが、イスラエルを攻撃できないように行動します。もし反撃をしないと、さらにイスラエル国民が犠牲になるからです。5月10日夕刻から断続的にガザ地域から発射されたロケット弾が、確実にイスラエル側の都市に着弾すると判断し、瞬時に迎撃態勢に入り、アイアンドームを発射してロケット弾を撃ち落とします。さらにこれ以上ロケット弾をうたせないように、反撃をするわけです。イスラエルの防空システムはアイアンドームですが、迎撃した時の命中率は90%と言われています。わが国のような専守防衛では、打たれたら待ち構えて撃ち落としますが、敵にこれ以上打たさないようにするための反撃ができません。専守防衛では、打たれたら待ち構えて撃ち落とす。これの繰り返しですから、国民の被害と犠牲者はどんどん増えてしまいます。日本国憲法では、自衛のための戦争はよくても、安倍前首相の国会答弁の通り、相手を必要以上に攻撃してはいけないわけですから、これ以上何もできません。しかし、繰り返しますが、イスラエルは、専守防衛ではありませんから、直ちにガザのハマスの拠点を砲撃、空爆します。これでハマスも地中に埋めたり、ビルのなかに隠しているロケット弾の発射が思うようにできなくなります。つまりイスラエル国民の命がそれだけ助かるわけです。しかし大事なことですので、また繰り返しますが、わが国では、イスラエルのように敵の基地を叩いたり、報復攻撃をしてこれ以上わが国を攻撃すると、かえって損害が大きくなることを、相手に理解させることができません。分かやすくいえば、あいては日本から反撃を受ける心配がないので、いくらでも日本をミサイル攻撃し、それを日本がまいったというまで続けることができるわけです。イスラエル国民は、とてもそんな日本国憲法には我慢できないでしょう。日本国憲法とは、専守防衛とは、イスラエルから見ればおよそ考えられない憲法、防衛戦略となるでしょう。専守防衛はそもそも、防衛戦略などとはかけ離れた、おとぎ話の世界のことと、かれらは笑うかもしれません。

「教科書検定は機能しているか?」第6回 ピラミッド 祖国の意識と参政権

教科書検定は機能しているか?

*大林組、木村所長の「仁徳天皇陵の復元と施工計画」が検索されにくくなっています。

http://seisan.server-shared.com/382/382-8.pdf

ここはやはり面白いので取り上げないわけにはいきません。自由社26ページで、「戦争で祖国のために血を流す覚悟のない者には参政権は与えられませんでした。また、武器は自分でまかなうという決まりがありました。武器を買えない貧しい人々は戦争に行けず、したがって参政権もありませんでした、と記述しています。

自由社は、「ローマの軍隊は指揮官だけでなく、末端の兵士に至るまで「祖国のために」という意識をもって戦いました。これがローマの軍隊の強さの秘密でした。」と記述しています。この部分が「断定的に過ぎる」と検定クレームがついたそうです。「祖国のために」戦うなんてとんでもない、愛国心を否定することが正しい教育という間違った思想に基づくものであることはおそらく疑いないでしょう。「我が祖国」などとはいってはいけない、「わが国」とも言ってはいけないなど、およそ信じられないことがまかり通っているそうです。しかし、ヘロトドスが「歴史」を書いたころサラミスの海戦で船の漕ぎ手となった、武器を買えない貧しい人々の働きは、高く評価され、ギリシャはすべての市民に、参政権を与えることになった、と自由社は記述しています。ここの「祖国のために血を流す云々のところは検定意見が付きませんでした。検定そのものがいい加減なのでしょうか。

約2500年前、ギリシャの歴史家で「歴史の父」と呼ばれるヘロトドスは、「歴史」という本で「大ピラミッドは、10万人の奴隷が20年間働いて造ったもので、クフ王という残忍な王の墓である」と書きました。それ以来ピラミッドは専制権力や奴隷社会の象徴とされてきました。

ところが、1990年代にピラミッドを作った労働者の墓が発見され、1000体以上の人骨の中には、穴をあけて治療した跡のある頭蓋骨などがありました。また、半分は女性で、子供の墓もありました。労働者は、家族で暮らしていた自由民だったのです。ナイル川は、毎年7月から10月まで反乱で農作業ができなくなります。そこで王は、農作業ができない農民を中心に、全国から人を集めて、ピラミッド建設の仕事を与え、衣食住を保障しました。一つの事業に力を結集し、国の結束を強くすると言う目的もありました。ピラミッドは国家統一の記念碑でした。石切り場には「国王万歳」という落書きが残されていました。どうですかみなさん、歴史の真実は、ヘロトドスの言うような残忍な王様ではなかったのです。

 さて小学生、中高校生のみなさん、日本の歴史教科書の中に似ている話があることに気づきましたか?これは東京書籍の少学生の歴史教科書、21ページの絵です。ここには次のような記述があります。「古墳を築くには、すぐれた技術者を指図し、多くの人々を働かせることのできる、大きな力が必要であったと考えられています。隣のデータのところには、工事期間15年8か月。動員人数はピラミッドよりも多い、のべ680万7千人。総工費、796億円などと、細かく数字が並んでいます。これは、エジプト・クフ王のピラミッドや、中国大陸の秦の始皇帝陵よりも大きい485m、世界最大規模の仁徳天皇陵です。世界遺産にもなっています。

高校山川詳説日本史Bも、25ページ側注で、仁徳天皇陵について、「その築造には、全盛期で1日辺り、2000人が動員されたとして、延べ680万人の人員と、15年8か月の期間が必要であったと計算されている」と記述しています。まるで小学生の時習った、おさらいをしているようです。  

総合建設業の大林組のある所長が、NHKの依頼で、昔の土木技術で同じものを作るとしたら、どれくらいの時間と費用と人手がかかるかを計算したわけです。しかもその計算をされた所長さんが、数字に特に意味があるとは言えないと、おっしゃっておられるのです。さらに、堀を掘った土を積み上げただけでは足らない、一体不足分はどこから運んだのかと疑問を呈しているわけです。しかし東京書籍も、山川出版もこのことは伏せて、エジプトのプラミッド建設のヘロトドスの言い分と同じように小学生や高校生に「残忍な王の墓」という印象をもたせるような記述をしているのは明白です。実は、仁徳天皇陵の地元の言い伝えでは、山や丘を切り崩して開墾したときの残土を積み上げたもので、後に感謝の気持ちを込めて天皇陵にしたそうです。ピラミッドのお話ととても似ています。しかし、少学東京書籍や高校山川の歴史教科書は、ヘロトドスの言うような奴隷労働を連想する記述になっているわけです。

「最門司さくらの憂国日記」日本の敗戦とGHQによるキャンセル・カルチャー

皆さんは信じられないかもしれませんが、アメリカの共和党を支持する保守の人たちは、今アメリカが、社会主義が主流になっているといっています。例えば、元国連大使のニッキヘイリーさんもツイッターで、2020年は、アメリカで社会主義が主流になった年でしたとおっしゃっています。トランプ前大統領も同じようなことをおっしゃっています。米国で主に左派が行っている、キャンセルカルチャーを国際政治学者の藤井厳喜先生は、粛清文化と訳されています。人種差別の象徴だとして、歴史的な人物像を引き倒したり、歴史、文化、伝統、慣習などをキャンセル、つまり否定粛清して、自分たちにとって都合の良い別のものに置き換える政治運動です。例えば、アメリカの建国は1776年の独立戦争によるものではなく、真の建国は、最初の黒人奴隷がバージニア植民地に連れてこられた1619年8月であるという教育をしているところもあるそうです。つまり歴史を書き変えて、それを学校で教えるわけです。もちろんトランプ大統領はこのような教育をする州には補助金を出しませんと明言したほどです。かつてのように武力で革命を起こして社会を変えるのではなく、平和、人権、ジェンダー、人種差別反対など、反対しにくいポリテイカルコレクトネスを叫び、アメリカの歴史、伝統、文化を少しづつ変えてゆくという方法に方針を変えたため、アメリカの学生は、社会主義共産主義に拒否反応を示さなくなっていると言われています。Black Lives Matter運動の創設者の2人のように、堂々と自分は訓練を受けた共産主義者だと名乗る人たちも現れるようになりました。しかし、こどもの教育環境は親にとって大切なことですから、マリファナを合法化するような、行き過ぎた政策をする民主党優勢の都市から、保守的な地域に、移住する世帯が増えているとも言われています。最近BLM運動の指導者が豪邸を4つも購入したというニューヨークポストのニュースが流れましたが、なぜかフェイスブックは、このニュースをプライバシーと個人情報のポリシー違反として拡散しないようにしてしまいました。ハンターバイデンの醜聞と同じです。

実は、日本は、すでに76年も前に、連合国軍総司令部GHQによって、強制的にキャンセル・カルチャーをされてしまったといえるのではないでしょうか。大東亜戦争に敗れ、連合国に占領されていた6年と8か月の間に、それまでの憲法、教育、歴史、伝統、慣習などがことごとく粛清、キャンセルされてしまったのです。もちろんこれは原爆投下同様、国際法違反でしたが、アメリカはそんなことなど全く意に介しませんでした。それほど当時アメリカは、日本を恐れていたともいえます。日清・日露戦争に勝利した、石炭の時代には、実際地球上で最強の国家の時もありました。敗戦により、連合国に占領されましたが、実質は、アメリカによる占領統治でした。1945年9月2日、東京湾上の米戦艦ミズーリ号で、日本と連合国との降伏調印式が行われて、アメリカは、日本の力を恐れ、二度とアメリカに歯向かわないように、戦前の日本を壊し、作り直すことにしたのです。当初GHQの中には、ソ連のスパイや共産主義者が多くいましたので、占領の前半の時期は、社会主義的な政策が実行されたり、革命を起こしやすいように、国内の内部対立が作られたりしました。例えば、東京裁判で、責任者をおよそあり得ない事後法で裁き、日本を侵略国とし、南京大虐殺の罪をきせ、神道命令により国家の保護を禁止し、教科書が書き換えられました。さらに憲法が変更させられ、労働組合在日朝鮮人との対立など、日本国の名誉を傷つけ、潜在的な国力をそぎ落とし、日本人の精神性を弱める政策が実行されました。まさにこの時、GHQは、日本国をキャンセルカルチャーしたのです。教育の分野では、GHQ占領政策で設立された、日教組など教職員組合や、日本学術会議などは、日本をキャンセルする活動を現在でも続けています。当時、教師や学者は、戦争協力者としてGHQにより公職を追放され、空いた席に共産主義者たちが入り込んだためです。それからあとは、彼らの既得権益となり、現在まで続いているわけです。GHQは、日本の強さの一つが、教育にあることを見抜き、教育制度や教科書を徹底的に変えさせました。その結果、学校では日本は侵略をした悪い国だったという教育を今でもしています。歴史や公民の教科書も同じく、戦前の日本を悪く描き、日本建国の歴史を教えず、単に神話として片付けてしまいます。日本は世界で一番長い歴史を持っている国とは決して教えません。これは、教科書の中身は、GHQが当時作成した教科書のままだからです。戦後教育を受けた学生は、法曹界、学界、マスコミ、官僚をめざして立法、司法、行政、マスコミという国家の中枢で、戦後教育の成果を現在も発揮しているように見えます。かつての大日本帝国の誇りなどみじんもないのでしょう。ですから日本を貶めたり、平気でご皇室を侮辱できるのでしょう。日清日露戦争のころの日本人が見たら腰をぬかすかもしれません。 

安倍前首相は、一度アメリカによってキャンセルされたわが国の歴史、伝統、文化、教育、憲法などなど、もう一度取り戻すことを望んで、いくつかを実行したということができるでしょう。教育基本法改正もその一つです。しかし、この安倍首相の復古活動に反対する勢力が、世論を誘導するマスコミを含めて、激しく反対したことは記憶に新しいことです。第2条5項の「 伝統と文化を尊重し,それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに,他国を尊重し,

国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」という部分も、国を愛する心ではなく、国を愛する態度に替えられてしまいました。しかし、ようやく令和になって、憲法改正をはじめ、GHQによってキャンセルされてしまったわが国の歴史、伝統、文化を取り戻そうとする動きが次第に強まっているようです。GHQがつくった日本学術会議を民営化して改革しようという動きもあります。アメリカでも今同じように、行き過ぎたキャンセルカルチャー、行き過ぎたグローバリズムやリベラリスム、行き過ぎた多様性などに反対する動きが起こっているようです。言論を封殺したツイッターフェイスブックフェイクニュースを流すCNNなどを保守系のメデイアが非難をし、その視聴率が上がっているそうです。このような行き過ぎたグローバリズムリベラリズムに対する抵抗運動が、わが国を含めて世界的に広がればと願わずにはいられません。

古代ローマ人という言い方があります。ですから古代縄文人や古代弥生人という言い方もできるでしょう。もちろん両者合わせて古代日本人という言い方も可能でしょう。

ところで、わが国の歴史教科書は、どこまでが古代で、どこから中世になるのでしょうか。みなさんわかりますか? これはいろいろな説があるようで、答えは見つかりません。時代区分の仕方はいろいろあるのでしょう。これは東京書籍の年表です。なんと紀元元年から1232年御成敗式目のところまで黄緑色の古代になっています。東京書籍は、弥生時代から鎌倉時代中頃までが古代です。しかし、ヨロッパも中国大陸の歴史も古代は、日本の縄文時代辺りから始まり、年表のように476年西ローマ帝国が滅びる、ここまでが古代になっています。日本よりも千年以上早く始まり、716年早く古代が終わり、中世が始まります。中世の終わりは、日本もヨーロッパ、中国も同じように見えます。なぜ古代の始まりと古代の終わりだけが西洋とにほんとでは大きく違っているのでしょう。つまり日本の古代だけが長く、外国の古代は、始まりが日本よりもはやく、そして終わりも早いのです。おそらく学校では、なぜ西洋史と日本史とでは古代の終わり、つまり中世のはじまりが700年ほどちがっているのか教えてもらえないでしょう。歴史学者で答えられるひとはいないかもしれません。と言いますのは、ある外国人から、飛鳥時代法隆寺は、なぜ古代の建築物なのか、中世の建物ではないのかとたずねられ、ある歴史研究者は、応えに窮したそうです。育鵬社は、日本の古代の始まりは東京書籍と同じで、弥生時代で、終わりは少し早く鎌倉時代には入っていません。平安時代の終わりが古代の終わりです。教科書によって古代の終わりには、少しだけ違いがあります。自由社も古代の終わりは、年表のよう東京書籍や育鵬社とそれほど変わりがありません。ところが自由社は他社と違って、古代のはじまりがほぼ西洋と同じなのです。自由社は、本文の記述の中で、古代までの日本は、約20万年前のアフリカでの「ホモサピエンス(知恵のあるヒト)の誕生から11世紀末の摂関政治の終わりころまで、とても長いね。と記述しています。古代の始まりを他社の教科書とおなじにせず、西洋の古代の始まりと同じにすると、文科省の検定でクレームがつくかもしれません。

ネットで検索するといい加減な答えも見えます。たとえば古代は、奈良時代から平安時代の終わりまでとか、平気で書いてあります。このような説では古代の前は何と言っているのでしょうか。はい、原始時代です。旧石器時代縄文時代弥生時代古墳時代はみな原始時代です。笑えるでしょう。縄文、弥生、そして古墳時代の日本人はみな原始人扱いです。ネットで調べることはとても便利でお手軽ですが、ウソの情報もウイキペデイアなどにかかれていますから注意が必要です。よだんですが、論文にウイキを引用すると信用を無くしてしまいます。

 先ほどお話ししましたように、自由社の教科書の年表を見る限り、日本も西洋も古代の始まりは同じように見えます。しかし、自由社以外の教科書は、はなぜ古代の終わりが、西洋や中国大陸は早く、日本は平安時代末期、あるいは東京書籍のように鎌倉時代に入ってから終わるのでしょうか。

高校山川詳説日本史Bや東京書籍のように、生徒の皆さんに縄文時代の始まりを遅く教えたい教科書があるように、日本の古代の始まりをできるだけ遅くして、旧石器時代や、縄文時代を遅れた、原始的な野蛮人としていきたいのでしょうか。中国大陸の優れた文化は、朝鮮半島経由で弥生時代に日本列島に伝わって、やっと原始人から古代人になったと言いたいのでしょうか。朝鮮半島よりもはるか昔にすでに日本列島には優れた縄文文明が存在したと認めたくないのかもしれません。先ほど紹介した古代の始まりは奈良時代からというのもそうでしょう。ひどい話です。これは東進予備校の歴史データーベースで、まるイチ、大学受験レベルで必須とされる出来事はすべて網羅と、書かれています。しかし、ここにはなぜか縄文時代がありません。弥生時代から始まっています。大学受験には原始時代の縄文文明は不必要ということで切って捨てているのでしょうか。これも先ほどの古代の始まりが奈良時代というのと同じでひどい話です。これは、東京大学の日本史過去問の一覧です。確かに縄文時代に関する設問は一つもありません。弥生時代が1問あるだけです。では今後絶対に縄文時代の設問がないのでしょうか。おおだいやまもといち遺跡や山内丸山遺跡の発掘調査により、縄文時代の今までの常識がことごとく覆されてしまいました。大平山元Ⅰ遺跡からは、今から1万6500年前の世界最古のどきの破片が出土しています。そもそも日本の歴史を学ぶ上で、入試問題にでないから縄文時代を、学ばなくてもよいという態度でよいのでしょうか。今後入試設問に縄文時代が出ない保証など一つもありません。さきほどの自由社の記述の部分に、文科省が、生徒にとって理解しがたい表現であるとクレームを付けたそうです。古代までの日本は、約20万年前のアフリカでの「ホモサピエンス(知恵のあるヒト)の誕生から11世紀末の摂関政治の終わりころまで、とても長いね。このアフリカにおけるホモ・サピエンス誕生と日本の古代史とを結ぶ意味が理解しがたい表現であるという。自由社は、文科省に対し、長すぎる古代は、学習指導要領の責任である、学習指導要領に、「古代までの日本」と書かれているから仕方なくそれに合わせて教科書を作っているだけだと反論したそうです。

皆さんはどうですか、理解しがたいですか。どうやら文科省の調査官の本音も、西洋よりも日本の古代の始まりと終わりを遅くして、縄文時代は原始時代だった、そしてすぐれた大陸の文明は、朝鮮半島を経由して弥生時代に日本列島に伝わったとしたいのかもしれません。そうそんなストーリーは誰も信じません。


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「教科書検定は機能しているか」日本の古代の終わりは長い

古代ローマ人という言い方があります。ですから古代縄文人や古代弥生人という言い方もできるでしょう。もちろん両者合わせて古代日本人という言い方も可能でしょう。

ところで、わが国の歴史教科書は、どこまでが古代で、どこから中世になるのでしょうか。みなさんわかりますか? これはいろいろな説があるようで、答えは見つかりません。時代区分の仕方はいろいろあるのでしょう。これは東京書籍の年表です。なんと紀元元年から1232年御成敗式目のところまで黄緑色の古代になっています。東京書籍は、弥生時代から鎌倉時代中頃までが古代です。しかし、ヨロッパも中国大陸の歴史も古代は、日本の縄文時代辺りから始まり、年表のように476年西ローマ帝国が滅びる、ここまでが古代になっています。日本よりも千年以上早く始まり、716年早く古代が終わり、中世が始まります。中世の終わりは、日本もヨーロッパ、中国も同じように見えます。なぜ古代の始まりと古代の終わりだけが西洋とにほんとでは大きく違っているのでしょう。つまり日本の古代だけが長く、外国の古代は、始まりが日本よりもはやく、そして終わりも早いのです。おそらく学校では、なぜ西洋史と日本史とでは古代の終わり、つまり中世のはじまりが700年ほどちがっているのか教えてもらえないでしょう。歴史学者で答えられるひとはいないかもしれません。と言いますのは、ある外国人から、飛鳥時代法隆寺は、なぜ古代の建築物なのか、中世の建物ではないのかとたずねられ、ある歴史研究者は、応えに窮したそうです。育鵬社は、日本の古代の始まりは東京書籍と同じで、弥生時代で、終わりは少し早く鎌倉時代には入っていません。平安時代の終わりが古代の終わりです。教科書によって古代の終わりには、少しだけ違いがあります。自由社も古代の終わりは、年表のよう東京書籍や育鵬社とそれほど変わりがありません。ところが自由社は他社と違って、古代のはじまりがほぼ西洋と同じなのです。自由社は、本文の記述の中で、古代までの日本は、約20万年前のアフリカでの「ホモサピエンス(知恵のあるヒト)の誕生から11世紀末の摂関政治の終わりころまで、とても長いね。と記述しています。古代の始まりを他社の教科書とおなじにせず、西洋の古代の始まりと同じにすると、文科省の検定でクレームがつくかもしれません。

ネットで検索するといい加減な答えも見えます。たとえば古代は、奈良時代から平安時代の終わりまでとか、平気で書いてあります。このような説では古代の前は何と言っているのでしょうか。はい、原始時代です。旧石器時代縄文時代弥生時代古墳時代はみな原始時代です。笑えるでしょう。縄文、弥生、そして古墳時代の日本人はみな原始人扱いです。ネットで調べることはとても便利でお手軽ですが、ウソの情報もウイキペデイアなどにかかれていますから注意が必要です。よだんですが、論文にウイキを引用すると信用を無くしてしまいます。

 先ほどお話ししましたように、自由社の教科書の年表を見る限り、日本も西洋も古代の始まりは同じように見えます。しかし、自由社以外の教科書は、はなぜ古代の終わりが、西洋や中国大陸は早く、日本は平安時代末期、あるいは東京書籍のように鎌倉時代に入ってから終わるのでしょうか。

高校山川詳説日本史Bや東京書籍のように、生徒の皆さんに縄文時代の始まりを遅く教えたい教科書があるように、日本の古代の始まりをできるだけ遅くして、旧石器時代や、縄文時代を遅れた、原始的な野蛮人としていきたいのでしょうか。中国大陸の優れた文化は、朝鮮半島経由で弥生時代に日本列島に伝わって、やっと原始人から古代人になったと言いたいのでしょうか。朝鮮半島よりもはるか昔にすでに日本列島には優れた縄文文明が存在したと認めたくないのかもしれません。先ほど紹介した古代の始まりは奈良時代からというのもそうでしょう。ひどい話です。これは東進予備校の歴史データーベースで、まるイチ、大学受験レベルで必須とされる出来事はすべて網羅と、書かれています。しかし、ここにはなぜか縄文時代がありません。弥生時代から始まっています。大学受験には原始時代の縄文文明は不必要ということで切って捨てているのでしょうか。これも先ほどの古代の始まりが奈良時代というのと同じでひどい話です。これは、東京大学の日本史過去問の一覧です。確かに縄文時代に関する設問は一つもありません。弥生時代が1問あるだけです。では今後絶対に縄文時代の設問がないのでしょうか。おおだいやまもといち遺跡や山内丸山遺跡の発掘調査により、縄文時代の今までの常識がことごとく覆されてしまいました。大平山元Ⅰ遺跡からは、今から1万6500年前の世界最古のどきの破片が出土しています。そもそも日本の歴史を学ぶ上で、入試問題にでないから縄文時代を、学ばなくてもよいという態度でよいのでしょうか。今後入試設問に縄文時代が出ない保証など一つもありません。さきほどの自由社の記述の部分に、文科省が、生徒にとって理解しがたい表現であるとクレームを付けたそうです。古代までの日本は、約20万年前のアフリカでの「ホモサピエンス(知恵のあるヒト)の誕生から11世紀末の摂関政治の終わりころまで、とても長いね。このアフリカにおけるホモ・サピエンス誕生と日本の古代史とを結ぶ意味が理解しがたい表現であるという。自由社は、文科省に対し、長すぎる古代は、学習指導要領の責任である、学習指導要領に、「古代までの日本」と書かれているから仕方なくそれに合わせて教科書を作っているだけだと反論したそうです。

皆さんはどうですか、理解しがたいですか。どうやら文科省の調査官の本音も、西洋よりも日本の古代の始まりと終わりを遅くして、縄文時代は原始時代だった、そしてすぐれた大陸の文明は、朝鮮半島を経由して弥生時代に日本列島に伝わったとしたいのかもしれません。そうそんなストーリーは誰も信じません。


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「最門司桜の憂国日記」【手奇塾】建国を教えない日本、建国を書き換えるアメリカ


「最門司桜の憂国日記」【手奇塾】建国を教えない日本、建国を書き換えるアメリカ

 アメリカでは、今までの歴史観や伝統、文化を否定する教育が長い間行われ、現在もおこなわれています。これをキャンセル・カルチャーというそうです。この従来の価値観を壊して、新しい価値観が正しく、これを子供たちに教えることが正しい教育であるという考えです。よく考えればわが国も戦後教育で同じことが行われてきたことに気づくでしょう。先のアメリカ大統領選挙前には、このキャンセル・カルチャー運動が激しくなりました。歴史上の人物像を破壊したりすることも行われました。この運動を選挙前にあおったのが、ニューヨークタイムズが提唱した1619プロジェクトでした。もともとアメリカ合衆国は、イギリスの植民地でした。アメリカ大陸に移住した移民がインデアンの土地を奪い、独立戦争を戦い、勝利したのち、13の植民地の代表が英国からの独立を宣言しました。この日が1776年7月4日で、アメリカの建国記念日です。今までアメリカ人は、学校でこのように教わってきました。ところが1619プロジェクトでは、これは間違いで、正しいアメリカの建国は、初めて英国のバージニア植民地にアフリカの黒人奴隷がつれてこられた1619年8月が、アメリカがアメリカになった年だというのです。この理論ではインデイアンは無視です。この女性が着ているTシャツには、1619,voteと書かれています。明らかに大統領選挙を意識して、黒人票の獲得を目的としていると言えるでしょう。BLM運動も同じです。選挙期間中の歴史的人物像の破壊も同じです。トランプ大統領は、これは歴史の書き換えで、社会主義勢力のプロパガンダ、つまり政治宣伝であるとしてこのプロジェクトに反対をしました。そして逆に昨年12月に1776委員会を立ち上げて愛国教育を推進することにしました。これはそのときの大統領令です。ところがトランプ大統領が選挙にまけてしまったため、バイデン大統領は、就任後直ちにトランプ大統領が設立した1776委員会を解散させてしまいました。

 トランプ政権の時の国連大使、ニッキ・ヘイリーさんは、ツイッターで、2020年は社会主義が主流になった年でした。あらゆるところで失敗し、数え切れないほどの生活を台無しにしてきた危険なイデオロギーは、民主党のデフォルトの経済政策になりつつあります。この恐ろしい傾向は、すべてのアメリカ人の未来を脅かしていますとおっしゃっています。また、「左は反米の世界観を教室に押し込んでいる。ビッグテックは保守的な言論を検閲し、左派の考えを強要しています。」ともおっしゃっています。

 わが国の建国記念日は、2月11日ですが、学校では、詳しく教えていません。当然児童、生徒も今日は建国記念の日と覚えるくらいで、詳しく理解していません。つまりわが国では社会主義勢力によって、書き換えどころか、初めから教科書に日本の建国を記述していないのです。

 残念ですが今の学校ではこのように教えていません。ですから生徒は、2月11日が建国の日とわかっていても、何年に建国されたのか、いつごろから日本というようになったのか、なぜ日本というのかも学校では教えてもらえません。このままでは生徒たちは、将来自分の子にも教えることはできないでしょう。こうして昔は小学生でも知っていた知識が、子孫に伝わらなくなっています。まさにキャンセル・カルチャーです。歴史や伝統、文化の破壊です。長い年月をかけて、すこしづつ、目立たないように破壊していく、静かなる革命です。