手奇塾のブログ

大人も知らない各社歴史・公民教科書の違いをわかりやすく徹底比較します。

「危ない公民教科書」情報戦と公民教科書

教科書動画一部訂正のため再投稿しました。深くお詫び申し上げます。

手奇塾ニコ動: 

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  あぶない公民教科書。第1回は、情報戦争と公民教科書です。公民とは公の民の意味ですが、これに対する言葉は私です。私達は、オオヤケとワタクシの2つの面を持っています。公民の教科書を学ぶとは、平たく言えば今の社会の仕組みの基本を学び、自分はその社会を作っている一人であることを、自覚することということができます。

ただし今の社会は、長い長い日本の歴史の上に成り立っている社会です。そしてこれからも変化していくものと、あまり変わらないものがあるでしょう。また、変えたくないものや、変えてはいけないものがあるかもしれません。例えば神社のお祭りとか、除夜の鐘とか、元日の初詣でとかはこれからも続いてほしいですね。

 日本の社会を学ぶときに、日本という国はどのような国なのかを知っておく必要があります。みなさんは、日本が、どんな国だと思いますか。日本という国が好きですか、すぐに答えられない生徒諸君がいるかもしれません。しかし、安心してください。この講義を最後まで学んでいけば自然に答えられるようになるでしょう。

生徒のみなさんは、情報戦争という言葉を聞いたことがあると思います。情報の中には真実の正しい情報がありますが、中には怪しげな情報や、偽物の情報も含まれています。また皆さんのパソコンやタブレットスマートフォンなどから、皆さんの個人情報やお友達の情報が、知らない間にコピーされて、外国のサーバーに記録されてしまうこともあります。個人の情報だけでなく、企業や国の秘密の情報も盗まれてしまうことがあります。

今では大切な情報を盗まれないようにすることが重要になっています。さらに情報を盗むだけではなく、間違った情報を拡散し、分からないように皆さんの意識を変えて、世論を誘導したりすることも実際に行われています。このような状況は、まさに情報戦争といえるでしょう。情報を発信する媒体をメデイアといいますが、テレビ、新聞、ラジオなどは大勢のひとに向け発信されるのでマスメデイアと言われます。

その中には真実の情報もあれば、世論を誘導するために流される偽情報もあります。そしてそれは、教科書も例外ではありません。特に歴史や公民、公共の教科書は、皆さんの歴史や社会に対する知識を形成する大事な情報媒体と言うこともできます。もし、ここに間違った情報が記述されていたり、重要な情報が記述されていなかったりしたら、皆さんの知識は間違った、狭いものになってしまうでしょう。

 来月、冬季北京五輪が始まります。アメリカやイギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドリトアニアなどは、中国がチベットウイグル南モンゴル、香港などで著しい人権侵害をしているということで、政府高官を派遣しないという、外交ボイコットを決定しました。日本は敢えてボイコットとはいいませんが、派遣しない方向です。

朝日新聞毎日新聞などと同様に、東京書籍は、この中国の人権侵害の、チベット人ウイグル人、モンゴル人などへの虐待を全く記述していませんが、自由社の公民、歴史教科書は記述しているのです。東京書籍で学ぶ生徒諸君は、なぜアメリカやイギリスなどが、北京五輪の外交ボイコットをするのか、詳しくわからないでしょう。

教科書の違いを知る方法は、最後の方にある索引をみてみることでもわかります。東京書籍のア行を見てみましょう。一番最初にアイヌが三つ並んでいます。自由社の索引にはアイヌが一つもありません。あるのは愛郷心愛国心です。逆に東京書籍には愛郷心愛国心はありません。次に、このぎょうの、国という漢字のところを見ますと、東京書籍も国という漢字がたくさんありますが、国家とか国益という文字はみあたりません。

自由社の索引には出てきます。わずかな例をあげてみましたが、教科書を作る会社の意向や姿勢を垣間見ることができます。そしてそれらの違いは、教科書を書く大学や高校の教員の思想が色濃く反映されていると考えられます。皆さんはどちらの教科書で学びたいと思いますか。なぜ同じ文部科学省の検定をパスした教科書なのにこんなに違うのでしょうか。

 公民や歴史の教科書は、真実だけを記述しているわけではありません。大学の教授などが唱える学説に基づいて記述されています。ある学説にもとづいて記述されている教科書と、別の見方をする学説に基づいて記述されている教科書とでは、大きな違いがありますが、どちらも文部科学省の検定をパスします。どの学説の教科書で学ぶかによって、皆さんの知識の中身は、違ったものになるでしょう。

歴史や公民の教科書の多くは、マルクス主義などの共産主義的思想を持った教科書執筆者によって、記述されているといわれることがあります。

 これは前回衆議院選挙の時の共産党立憲民主党の政策パンフレットを、見やすいように手をくわえたものです。ここには外国人というタイトルで、外国人参政権、賛成と書かれています。次にこれは外国人参政権の一歩手前といってもよい、外国人にも住民投票を認めるという、武蔵野市の条例成立が、反対多数のため否決された話です。

これは、見易くレイアウトを加工していますが、朝日新聞デジタルの、大阪豊中市は同じような条例を成立させたと言っている記事です。そして東京書籍の58ページの側注では、外国人参政権を認めるべきだという意見もありますと書かれています。

これに対し、自由社の公民教科書78ページには、外国人に参政権を与えないのは、憲法14条の方の下の平等に反するとの訴えが越されました。しかし、1995年最高裁判所は次のような趣旨の反けるを下し、訴えを退けたと記述しています。アイヌについても東京書籍は、7ページもさいて記述しています。学説ですから、これらがすべて真実の情報かどうかは別ものです。アイヌについてはまた別の授業でお話します。

どうですか、公民や歴史を学ぶとき、1冊だけの教科書で学ぶのは危険だとおもいませんか。適塾では、自由社の公民教科書と、東京書籍の公民教科書を2冊同時に比較しながら学んでいます。歴史も同じです。これは自由社の、文部科学省検定合格の中学公民と歴史の教科書です。市販ぼんはアマゾンでも購入できます。それでは、情報戦争と公民教科書を終わります。