手奇塾のブログ

大人も知らない各社歴史・公民教科書の違いをわかりやすく徹底比較します。

「最門司さくらの憂国日記」 第19回 米国の内戦 文化・教育戦争とCRT 北一輝の国家改造法案大綱も日本版CRTだった

CRTとはcritical race thoryの略で「批判的人種理論」と訳されています。

CRTを一言で言えば、人種差別は個人の偏見や偏見の産物であるだけでなく、現在の米国法制度や政策に深く埋め込まれているという唯物論的な考えです。ですからCRTを学び、理解するということは、白人特権、白人至上主義、白人は人種差別主義者である、ということを理解する、つまり言葉を変えれば洗脳するということもできるわけです。CRTは米国で過去10年間の静かなる浸透工作で、もはや公的機関のデフォルトのイデオロギーになっているという人もいます。ダイバーシティ研修プログラム、人事モジュール、公共政策の枠組み、学校のカリキュラムの形で、政府機関、公立学校、教員養成プログラム、企業人事部門に導入されています。あのパトリオットミサイルのメーカー、レイセオン社でもCRT研修が従業員に対して行われています。米国の教育は、各州に教育庁があり、カリキュラムを組んで、各教員はこれを守らなければなりません。カリフォルニア州のように、民主党の知事が運営する州では、積極的にCRTを推し進めています。カリフォルニア州は予算40億円をかけて教師にCRTの授業方法を教え、生徒にはこれを必須科目にしようとしています。しかし、共和党の知事の州では、CRTを学校で教えることを禁じる法律が徐々に成立しています。テキサス州のようにCRTに反対の州では、教員は、授業中CRTの教義に触れなくても、多様性とBIPOC、つまり黒人、先住民のインデイアン、他の有色人種の文化を授業に取り入れながら、授業で州の基準を守ることができるそうです。図のように、共和党の州ではすでに8つの州で、CRTを学校で教えることを禁止する法律が制定されました。さらに9つの州が法律を可決しようとしています。例えば教育委員会に対し保護者が激しく反対している動画が最近youtubeに数多く投稿されています。そして多くの動画の中で、反対する保護者が、共産主義思想を子供に教えるなと発言しているのです。わが国で言えば、過激な日教組教育に保護者が反対して、校長に抗議する場面を彷彿とさせます。文革以後中国から逃れた中国系アメリカ人には、批判的な人種理論は、まさにアメリカ版の文化大革命にみえるようです。

 CRTの本質は、階級闘争史観の焼き直しそのもので、CRTの授業は、子供たちには、人種差別、白人特権や白人優越主義を教え、今の社会制度や法体系は白人有利につくられているから正さねばならないと、あたかも正論を教えるふりをして、実は米国内で白人と非白人の対立を煽るという共産主義者の政治活動、革命活動のように見えているのです。米国の弱点に合わせて、階級の代わりに人種問題を使っているわけです。ここ1年ほど、全国的にKスルー12の学校で「批判的な人種理論」が教えられているといいます。Kスルー12とはKはキンダーガーデンで幼稚園年長、12は6,3,3,で小学校から高校までの期間を指します。今までは大学だけで教えられていたCRTが、いつの間にかKスルー12でも教えられるようになり、そして保護者が反対しているわけです。

それでは、日本はどうでしょうか。戦前、青年将校たちによる2・26事件というクーデター未遂がありました。これは隠れ左翼の北一輝が、国家社会主義を唱えた思想ですが、これも日本向けにアレンジして労働者を天皇に置き換えただけのものでした。純真な青年将校達はまんまと北に騙されたのです。これは北が書いた国家改造法案大綱です。私有財産を制限した天皇中心の革命論です。共産主義の1丁目1番地は私有財産の破壊です。今では、階級も人種も日本国民の分断に利用できません。アイヌも教科書に載って宣伝していますが主流にはなっていません。マルキスト達は、対立を煽りたくてもわが国には、対立をあおる材料がほとんどないのです。そこで、国連を利用し、何とか日本を辱め、誇りを失わせ、与党に罪を着せるようなことを繰り返しています。かつての平和やジェンダー、現在の差別やLGBT、多様性、環境、憲法改正反対、五輪反対、材料が無ければモリカケのように、材料を作り出してまで、煽ることをやり続けなければなりません。米国のバイデン・ハリス政権は、社会・共産主義勢力の選挙協力があって成立したとも言えるでしょう。ですから、表向きは反社会・共産主義の政策はとることができません。つい最近のキューバー市民の反共産主義のデモも、ホワイトハウスは、当初アンチ共産主義のデモではなく、コロナによる経済的困窮によるデモと言っていました。しかし、フロリダ州キューバ移民の声を無視できなくなり、トーンダウンしてきました。共産党アメリカも健在で、BLM同様に堂々とキューバ共産党独裁政府支持です。すでに今のアメリカは、暴力や扇動に訴えない限り、実質的に共産党は非合法ではなくなっているようです。ファーウエイなど中国企業キューバ政府にインターネット遮断、検閲などの技術協力をしています。しかし、元国務長官ポンペイオ氏もCRTについては反対意見を言っています。かれは、元CIAの長官でもありました。そしてなによりもトランプ大統領もCRTに反対をして、教育改革を行ってきました。
 米国の学校の中にも、日教組のような過激な左翼教員もいるでしょう。かれらは、アメリカの歴史の授業で、奴隷制度を強調し、人種差別を糾弾し、さらにアメリカの建国の歴史を改竄することさえ実行しています。歴史的人物像の引き倒しや、モニュメントの破壊、国旗の侮辱、南軍旗の使用禁止などは、その教育成果かもしれません。
 日本では、教科書執筆者と文科省が一緒になって、有名な歴史上の人物を教科書から削除しようとしました。中でも隋王朝と対等外交をした、聖徳太子は、架空の人物で実際には、いなっかったなどとして、聖徳太子のお名前を教科書から削除しようとしました。この企ては阻止されましたが、これからも同じようなことが起こるかもしれません。日章旗昭和天皇を侮辱する動画が芸術などと称して展示することが教職員組合によって開催されています。ウソが明らかとなった、従軍慰安婦支那事変のときの首都占領後の日本軍の暴虐など、今でも一部の教科書に堂々と載っているのも文科省日教組の影響以外考えられません。これらについては説明欄に関連動画のURLを載せています。大東亜戦争の敗戦により、占領軍によって、歴史が全面的に書き換えられてしまいました。その証拠に広島長崎の原爆投下でさも、教科書には国際法違反と自由社以外記述されません。過ちを犯したのは当時のアメリカ政府なのに、なぜ過ちは二度と繰り返しませんというのでしょうか。また、アメリカ副大統領が日本国憲法は我々が書いたのだと演説してもマスコミは無視したままです。今でも子供たちは、日本は、侵略をした悪い国だと学校で教えられています。高度な文明を朝鮮半島経由で日本列島に持ち込んだ弥生人、つまり朝鮮人が、私たちのご先祖の縄文人にとって代わったなどと、とんでもないウソが今でも教えられています。アメリカは移民の国です。先祖は、神を信じ、粗末な入植時代から独立戦争を戦い、その過程には光だけではなく暗い影もありましたが、努力して、今のような豊かな国を作り上げました。ですからアメリカ人は、自国を打倒することよりも改善するという考えを好みます。今後もキリスト教共産主義思想とは相いれない、共存できないことは明白です。いまアメリカは、国を2分する、南北戦争以来の危機に直面しているといえるのではないでしょうか。そしてそれは、わが国でも静かに起こっている文化・教育戦争なのです。